『フィリップ』なぜ発禁?理由や原作との違いは(映画小説本)

ナチス映画『フィリップ』が、
2024年6月に日本でも解禁となりました。

もう映画を観た人も、
観ていない人もいるかと思いますが、(どこらへんに解禁になる要素があったの?)と、いささか疑問に思いませんでしたか?

ということで、確認してみました。

目次

『フィリップ』原作なぜ発禁?理由は(映画小説本)

『フィリップ』が発禁になった理由を結論からいうと、

当時ポーランドで正しいとされていたヒーロー像にあてはまらなすぎたから

ということのようですね。

フィリップ(主人公)が、当時のポーランドの英雄の理想像とあまりにかけ離れていた、
ということのようです。(英雄とはいえないものだかった)

つまり『フィリップ』が発禁になった理由には、
当時の事態背景が大きく関わっていたようです。

今ではなぜ発禁?と感じることも、
当時にしてみれば十分刺激的で、危険な内容に思われた、ということのようですね。

確かに、フィリップようになれ!と子供に言う気にはなれません。

フィリップは、ある人から見ればナチスに屈することなく復讐を果たした英雄なのかもしれないですが、
ある人から見たら、ただの女たらしになりかねませんからね。

ポーランド当局は、国民に悪影響が出ないか、心配したのかもしれません。

そこで思い出したのが、2010年、バンクーバー五輪オリンピックでの国母和宏選手(スノーボード)の腰パン騒動。

公式ユニフォームを着崩していた為に、日本代表としてあるまじき姿だと、物議を醸しました。

現代であれば、そこまで大騒ぎにはならなかったでしょう。

『フィリップ』の原作小説は、
日本語訳のものは出版されていません。

『フィリップ』原作との違いは(映画小説本)

大体同じだけど、原作小説の方が良いらしい

ユダヤ人のフィリップが、フランス人として、フランクフルトのホテルでウエイトレスとして働き、偽造身分証明書を用いてパリに渡る―――。

というストーリーは同じのようです。

しかし、原作小説を読んだ人にしてみれば、原作の方がだいぶ良いようです。

尺的に、原作を事細かに忠実に再現することは、それは難しかったと思いますが。

日本語訳は出版されていないということで、ドイツ語かポーランド語が読めないと、原文の良さを体感することはできません。

それなので、最後に、
『フィリップ』映画と原作小説の違いについて書かれたレビュー(和訳)を紹介して、終わりにしたいと思います。

「小説の中には、作家自身が言ったように、特定の条件下では唯一の有効な抵抗となる意識的な消費者の態度を示すことが重要な点であることを証明するのに十分なほのめかしがあった。人生に対するこのアプローチには普遍的な価値があるので、映画の中でそれがより強く表現されなかったのは残念です」

「残念ながら、この映画の物語の質はせいぜい平均的です。残念ながら、これはティルマンドの散文から導き出され得る、また導き出されるべき種類の知的で美的感性ではありません。この映画が目指す魅惑的で皮肉な魅力的な流れはなく、スウィングやジャズのエネルギー、言語の巧みさ、そして若い俳優たちの落ち着きが欠けている」

参考文献:
https://www.rp.pl/film/art38071601-filip-prywatna-wojna-ocalalego-z-getta
https://www.lrt.lt/pl/wiadomosci/1261/1960149/film-filip-historia-czlowieka-uciekajacego-przed-jednoznacznoscia
https://naszanisza.pl/blog/jak-filip-z-konopi-czyli-o-filmie-filip-w-rezyserii-michala-kwiecinskiego/

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