映画『関心領域』が、
2024年5月23日に日本公開となりました。
『関心領域』の中に出てきたシーンの中で、
ひときわ謎に包まれていたのが、少女とりんごが出てくるシーン。
一見しただけでは、
このシーンが何を表していたのか、理解することは難しかったですよね。
気になってしまった為、
分かったことや、考察したことをまとめてみました。
本記事では、
少女とりんごが出てくるシーンについて、
ネタバレありで徹底的に解説していきます。
気になるという方、最後までぜひご覧下さい。
【実話】『関心領域』りんごの少女は何をしていたかネタバレ
りんごの少女は、当時12歳でポーランドのレジスタンス運動に参加していたアレクサンドリアさんという、実在した人物をモデルにしています。実話です。
りんごの少女が何をしていたかというと、
囚人を飢えから救う為、
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に夜な夜な忍び込んでは、
彼らが翌日りんごを見つけることができるよう、
彼らの勤務地にりんごを忍ばせていました。
あと、その際に囚人が作曲した楽譜がしまわれている空き缶を見つけ、
それを持ち帰ると、
翌朝、ピアノで奏でていました。(美しいシーンでしたね)
▼参考文献
The scene came about as a result of Glazer meeting a 90-year-old woman called Alexandria, who had worked for the Polish resistance when she was just 12. She recounted how she had cycled to the camp to leave apples, and how she had found the mysterious piece of written music, which, it turned out, had been composed by an Auschwitz prisoner called Joseph Wulf, who survived the war.
引用元:TheGuardian(https://www.theguardian.com/film/2023/dec/10/jonathan-glazer-the-zone-of-interest-auschwitz-under-the-skin-interview)
和訳:このシーンは、グレイザーさんが、12歳のときにポーランドのレジスタンス活動のために働いていたアレクサンドリアという90歳の女性と出会った結果として生まれた。彼女は、リンゴを残すためにキャンプまで自転車で行った経緯と、どのようにしてリンゴを残したかを語った。謎の音楽が発見されたが、それは戦争を生き延びたジョセフ・ウルフというアウシュヴィッツの囚人によって作曲されたものであることが判明した。
なっとく…
少女は、盛り上がった土の斜面に、りんごを、すぽっ、すぽっ、と次から次へとたくさんはめこんでいましたね。本人はそれどころではなかったでしょうが、なんだかとてもかわいらしいシーンでした。
そして2日目には、小舟の中や、作業道具の物陰にもりんごを忍ばせているようでしたが、そこでキャンディ缶らしき缶の中におさめられた楽譜を見つけます。
少女は袋いっぱいのりんごを忍ばせ終えると、
自転車に乗って、
看守らしき人影の目を盗んで、家まで帰っていきました。
母親は娘の帰りを心配してい待っていたようでしたね。それと同時に、全てを理解しているようでもありました。
それもそのはず、母親は娘が何をやっているか知っていました。
なぜ母親が行かないのか?娘にそんな危険な真似をさせるのか?(見つかれば収容所行きになると思われる、ポーランドもドイツの支配下にあります)と不思議にも思いますが。
それは、ナチスの看守たちが、ポーランド人の少女が収容所に入り込むことについては、さほど気に留めなかったというのが理由だそうです。
お気楽なものですよね。少女だからと舐めていたのでしょう、アレクサンドリアさんは、当時を"自分に子供時代はなかった" と振り替えっているというのに。(当時子供でいることを許されたのは、例えばヘス家の子供のような、偉いお家の子供くらいだったのでは)
そして翌日になると少女は、
昨日見つけたしわくちゃな楽譜を見て、ピアノを奏でていました。
少女が、一音を一音に思いを馳せるようにしてメロディを奏でている光景は、美しいシーンです。
作曲者は、いつももらうりんごのお礼のつもりで、作曲し、あの場所に隠し置いていたのだろうかなど、想像がふくらみます。
しかし後日には、
りんごの取り合いになった囚人たちが看守に銃殺されてしまうという、という皮肉なシーンもありました。
なんで…?
リアルさを追及したの?
でも食べられて助かった人の方が多かったはず…
そのおっかにゃいやりとりを次男が窓辺で聞いていたのがまたポイントにゃ
本当に飢えてしまうと、食べたくても胃が受け付けてくれない、お腹がすいているのに何も食べれない状態になってしまいました。
冷静に考えれば確かにそうなのですが…やるせないですね。
それを思うと、りんごの奪い合いになった彼らはまだ元気といえたのかもしれません。
そして、ガス室送りにされて10分と苦しむよりかはマシな最期であったろうことが、せめてもの救いだったように感じられます。
【実話】『関心領域』りんごの少女の実在モデルは誰かネタバレ
りんごの少女の正体は、
アレクサンドリア・ビストロン=コウォジェチク ストヴァルジさんというポーランド人の女性です。
グレイザー監督が映画を作っている途中で出会いました。
グレイザー監督は、アレクサンドリアさんのことを、映画の中の"唯一の光"であると話しています。
りんごの少女だけが、映画の中で唯一ホロコーストに関心を持って行動に移していましたよね。スリルでしたが、心温かくなるシーンでした。
写真は恐らくグレイザー監督と出会った90歳のときのものだと思うのですが、元気そうでお若く、美しい方ですよね。
アレクサンドリアさんが残した当時の日記には、「日中に食料や医薬品を収容所に持ち込むことはできなかったので、私たちは夜に出かけた」と綴られています。
この日記は、ポーランドの協会「アウシュビッツ・メメント保存協会」によって大切に保存されているということです。
- アレクサンドリアさんとは?
-
- 1927年7月、アウシュビッツ第2ビルケナウ収容所跡地から6マイル足らずの町、ブジェシュチェで生まれる。1942年4月、町はドイツ軍に支配されていた。
- レジスタンス運動は一族に受け継がれ、アレクサンドリアは12歳のとき、当時ナチス・ドイツ支配下にあったポーランドで起こった抵抗運動(レジスタンス運動)に参加していた。
アレクサンドリアは、囚人にりんごを届ける為に収容所まで自転車を走らせたり、楽譜を見つけたりした。
レンジスタンス運動に参加しているメンバーは、ナチスに見つかれば命はなかった。が、しかし彼らは、少女が収容所に出入りすることに対しては、差ほど注意を払わなかった。 - 父親は地元の鉱山の測量士だった。ドイツ軍は父親の働いている鉱山を略奪し、彼とポーランド人の役員と共に捕らえた。後、結局解放された。しかしその体重が89㎏から32kgに減っていた姿を見て、アレクサンドリアは初めて気を失った。(父親は秘密警察に2週間拘留された後、ダッハウ強制収容所に移送され、その後、解放された)
- 監督と出会った当時は90歳。
現在は他界されています。(監督と出会った数週間後の2016年に亡くなられている) - 『関心領域』のりんごの少女のシーンの撮影に使われた家やピアノ、
自転車やドレスはアレクサンドリアのもの。 - アレクサンドリアは後に「わたしたちには子供時代はなかった」「すでに大人としてスタートしていた」と振り替えっている。
アレクサンドリアさんについて知って1番最初に感じたことは、アレクサンドリアさんが亡くなられてしまっていてショックだった、ということです。
完成した映画を観てもらいたかったですよね。しかし彼女が映画公開まで生きてくれていたとすれば、98歳になられているということですから、貪欲な願いかもしれません。監督との出会いに感謝です。
監督は、アレクサンドリアさんとの出会いがあったから映画を完成させることができたと振り返っています。彼女が亡くなられたと知ったときのショックは、相当のものだったでしょうね。
そして、『関心領域』が想像以上に実話だった…、という事実に驚きました。
アレクサンドリアさんの自転車、ドレス(彼女の屋根裏部屋から出てきたらしい)、
そしてピアノや住んでいる家まで、彼女のものだったというのですから。
そして楽譜のシーンも実話で、その曲の作詞作曲をしたヨセフ・ウルフさんの実際の音声が流されていたというのですから。(詳しくは次の項目にあります)
再現性が著しいですよね。
因みに撮影でメインに使われたヘスの家については、
アウシュヴィッツ博物館の理事の許可を得て、収容所の敷地のすぐ外にある空き家を借り受け、
記録写真と生存者の証言をもとに、ヘス一家が約4年間暮らした別荘を丹念に再現したということです。
監督が作品にかけた並々ならぬ熱意が感じられますよね。
謎の楽譜の作曲者・ヨセフ・ウルフも実在する
1943年にアウシュヴィッツ第3収容所で謎の楽譜の作詞作曲をしたといわれるヨセフ・ウルフ(Joseph Wulf)さん。
曲のタイトルは『Zunenshtraln(陽の光)』で、 「からだは閉じ込められている、だが魂は燃え盛っている、自由がもうすぐそこまて来ているからた」といった、自身を鼓舞するような内容の歌詞でした。
映画で流されたのは、アメリカ合衆国ホロコースト記念博物館によって提供された、ヨセフ・ウルフさんの実際の録音音声だということでした。(公式サイトで聴くこともできるとのこと)
とことん真に迫りますね。
ヨセフ・ウルフさんは、
ドイツ系ポーランド人のユダヤ人歴史家です。
ベルリンのヴァンゼー会議博物館に、ヨセフ・ウルフを記念したヨセフ・ウルフ図書館があるなど、著名な方です。
本も十数冊出版しています。
主な出版物としては、
・『第三帝国とユダヤ人』 (1955年)(レオン・ポリアコフとの共著)
・『ハインリヒ・ヒムラー』(1960年)
・『マルティン・ボルマン:ヒトラーの影』(1962年)
などがあります。
ヨセフ・ウルフさんは、
1943年にポーランドのレジスタンス運動に参加していたところ、とらえられ、
アウシュビッツ強制収容所に投獄されてしまいました。
(楽譜を作曲したのと同じ年ですね。また、ポーランド人でレジスタンス運動に参加していたというのは、アレクサンドリアさんとの共通点です)
捕まれば命はないと、そうなることも覚悟していたこととはいえ、
まさに最悪の事態に陥ってしまいました。
ヨセフ・ウルフさんは、
1945年1月18日、あの悪名高き"死の行進"にも参加させられたということですが、それを生き延びました。
(1945年1月27日、ソ連軍によって、生き残っていたわずかな囚人が解放された)
アレクサンドリアさんのりんごが命を繋いだかも分かりません。
解放後、アレクサンドリアさんとヨセフ・ウルフさんのふたりに交流があったかは分かりませんが、
アレクサンドリアさんは、ヨセフ・ウルフさんが無事であったことを知って、人知れず喜んでいたのかもしれません。
ヨセフ・ウルフさんと、妻子もポーランドの農民のもとに隠れて戦争を生き延びたということですが、
しかし彼の両親、兄弟、義母、姪は亡くなってしまったということです。辛いですね。
『関心領域』りんごの少女をサーモグラフィカメラで撮影した意味を考察
- 映画を作者のいないものにすることが目的だった為
②また、先行上映会では、「人間の熱を映し出すことによって、まだ情のある人間もいるという希望を表したかったのではないか」という考察がされたということです。
なるほどですよね。
①映画を作者のいないものにすることが目的だった為
りんごの少女のシーンをサーモグラフィカメラで撮影した理由。
それは、
実際は現場にあるはずのない撮影用ライトを使用しないことによって、
作者の存在をできるだけ感じさせないようにたいという狙いがあったのではないでしょうか。
✔️監督は、日中の撮影でも、太陽光(自然光)のみで撮影することにこだわっていたようです。
✔️また、
メディア(TheGuardian)のインタビューに対しても、
"映画を作者のいないものにすることが目的だ"と話していました。
✔️ヘス家や庭などにも、複数の隠し固定カメラを仕込むことによって、撮り手の存在を無くす努力をしていましたよね。
俳優たちは、撮影スタッフがいない状態で撮影に臨むことになりました。
お陰で観客も、
彼らの私生活を本当に覗いているかのような気にさせられましたよね。
アレクサンドリアさんも現実には、照明ひとつない暗闇の中を進んで、手探りで手探りでりんごを仕込んでいっていたことでしょう。
もしそこで本当はそこに存在するはずのないライトの明かりがカメラに映っていたとしたら、どうでしょうか。
きっと、ここまでの臨場感は得られなかったですよね。
りんごの少女のシーンは、まるで観ていてドキュメンタリーを観ているかのような、スリルさが感じられました。
その為の、サーモグラフィカメラだったのかもしれないですね。
②まだ情のある人間もいるという希望を表したかった為
他にも、なるほどと思った考察を紹介します。
こちらの考察は、
2024年3月10日に催された特別先行上映イベントで、映画ジャーナリストの立田敦子さんと、ロサンゼルス在住のライター、平井伊都子によって行われたトークの中で出てきたらしいです。
「カメラで人間の熱を映し出すことによって、まだ情のある人間もいるという希望を表しているのでは?」
なるほどですよね。
監督はりんごの少女(アレクサンドリアさん)を"唯一の光"だと言っているくらいですからね。
『関心領域』ヘンゼルとグレーテルが朗読されていた意味を考察
これについては、ただ、実話に忠実に基づきたかった一心だったのかもしれません。(あまり深い意味はない)
2013年に公開されたルドルフの3女のインタビュー記事の中に、"父親はやさしい人で、一緒にヘンゼルとグレーテルの物語を読んだ"と記述があるのを見つけました。
しかし(これはナイス)と思って、他にも意味を持たせてあえて取り入れたかもしれない。
ということで、考察してみました。
(白状すると、上記の記事を見つけたときにはすでに考察していたのです。深い意味はないのかも、と感じたときには我ながら滑稽でしたが、よろしければお読み下さい…)
↓
ヘンゼルとグレーテルが朗読されていた意味。
それは、
『ヘンゼルとグレーテル』と『関心領域』を対比させることで、
ルドルフ・ヘスが自滅の道へと突き進んでいることを示唆していたのではないか。
ヘンゼルとグレーテルと関心領域をこのように対比させていたのでは?
パンとりんごは、食べられる目印繋がりですよね。
そしてナチスをヘンゼルとグレーテルに出てくるキャラクターに例えるのならば、
子供をだまして食べてしまう悪い魔女です。
ホロコーストでは、
「ユダヤ人」というだけで600万人の人が犠牲になりましたが、
その内の150万人は15歳以下の子供でした。(NPO法人ホロコースト教育センターより)
子供にも容赦なくいられることすごいですよね。
まるでここは、リアル版ヘンゼルとグレーテルです。
いや、状況はそれよりもっと悪いですよね、
作り話よりもっとファンタジーのような実話でした。
りんごの少女が出てくるシーンは、何やら不穏な雰囲気で、途中、少女の身に何か起こるのではないかと、ヒヤヒヤしました。
何事も起こらなくて良かったですよね。
しかしヘンゼルとグレーテルでやっつけられることになるのは魔女の方なのですから、案ずるべきであったのは、ルドルフ・ヘスの方だったのかもしれません。
ルドルフ・へスは、1947年4月、戦犯として、アウシュヴィッツ収容所で絞首刑に処されました。
おうちでは子ども思いのパパなのになんで?
『関心領域』りんごの少女のシーンは何を伝えたかったのかを考察
結論、監督は、
人々がより豊かになる為の力(”Force for Good”)を伝えたかったのではないかと思います。
監督は、少女の行動が、人々をより豊かにする為の力になると感じたようです。
りんごの少女(アレクサンドリアさん)のことを、”Force for Good”と表していました。
"光"とも言っていますね。▼
He pauses for a long moment. “That small act of resistance, the simple, almost holy act of leaving food, is crucial because it is the one point of light. I really thought I couldn’t make the film at that point. I kept ringing my producer, Jim, and saying: ‘I’m getting out. I can’t do this. It’s just too dark.’ It felt impossible to just show the utter darkness, so I was looking for the light somewhere and I found it in her. She is the force for good.”
https://www.theguardian.com/film/2023/dec/10/jonathan-glazer-the-zone-of-interest-auschwitz-under-the-skin-interview
和訳:その小さな抵抗の行為、食べ物を残すという単純で、ほとんど神聖な行為は、ひとつの光明となるため、非常に重要だ。あの時、私は本当にこの映画は作れないと思った。プロデューサーのジムに何度も電話して言ったんだ。もう無理だ。暗すぎる』と。ただ真っ暗闇を見せるのは不可能だと感じたので、どこかに光を探していて、彼女の中にそれを見つけたんだ。彼女は善の力なんだ。
りんごの少女がいなければ『関心領域』も完成していなかった
グレイザー監督は、制作過程で、ただ暗いだけのこの映画はもう作ることができないと、途方にくれていたといいます。
ですが、アレクサンドリアさんとの出会いによって変わりました。
監督は映画を完成させ、数多くの名誉ある賞も受賞しました。
アカデミー録音賞(2024)
カンヌ国際映画祭 グランプリ(2023)
英国アカデミー賞 英国作品賞(2024)
全米映画批評家協会賞 主演女優賞(2024)
アカデミー国際長編映画賞(2024)
英国アカデミー賞 外国語作品賞(2024)
英国アカデミー賞 音響賞(2024)
全米映画批評家協会賞 監督賞(2024)
サテライト賞 外国語映画賞(2024)など
12歳の少女は、夢にも思わなかったでしょうね。
まさか自分の取った行動によって、未来、
映画一本撮り終えることになる映画監督がいようとは。
そして自分の名が世界に知れ渡る日が来ようとは。
感慨深いですね。
しかし、『関心領域』を撮るのは本当に大変なことだったんですね。
観る方は、それがたとえどんなに耐えがたい内容でも、
2時間もすれば終わってしまうので気が楽ですが、作り手ともなるとそうもいきません。
血肉を注いで作った作品が、観る人に闇しか与えない作品だなんてことになったら、確かに想像するだけでも耐えられませんよね。
グレイザー監督は、取材を進めていく上で、
なんて暗い話なのだろうと、ほとほと嫌気がさしていたのでしょう。
そこでアレクサンドリアさんに出会ってしまったら、
意図などなくとも、彼女の取った勇敢で温かい行動は純粋に描きたいと思ったでしょうね。
映画にもなって、
アレクサンドリアさんの行動は、この先もずっと誰かの力になるんだな、すごい
あとがき
『関心領域』が実話ベースで制作されていることは分かっている人がほとんどだったかと思いますが、
想像以上に実話ベースでしたね。
そしてりんごの少女が実在していたとは、
うれしい驚きでした。
りんご少女の行いは、まるで作り話のようにきれいだったのに、これが実話だったとは。
少女が映ると決まって童話の朗読がなされたもので、
ファンタジー(フィクション)であることを示唆しているかのような雰囲気もありました。
しかしアレクサンドリアさんが映画公開前に亡くなってしまっていたというのは、悲しい事実ですね。
それも監督に出会って数週間後とは、まるでもうやり残したことはないといわんばかりでした。
アレクサンドリアさんがは、少女だった頃の自分の行いを観て、何を思うのでしょうか。
子供時代がなかったというのは切ないですが…
一言でも良いので、感想を聞いてみたかったですよね。
多くの英雄と同じように、当然のことをしたまでだと思ったのでしょうか。
いくら当時ナチスのポーランド人の少女に対する監視が緩かったといっても、
かたくなるきっかけが自分になるかも分からないのに、
怖かったですよね。
”Force for Good”
世界がどれほど残忍でも、
命を懸けて、
何者でもない赤の他人である自分にすらも、食べ物を届けてくれようとする人はきっといる。
アレクサンドリアさんは、
そのような温かい希望を届けてくれたのでしょう。
尊敬しますが、
願わくば自分がそういう人間でありたいですね。
それは確かに世の中を明るいものにしていく力になるのでしょう。
参考文献:
TheGuardian
ホロコースト百科事典
wikiwand
WEEKENDCINEMA
Hollywoodreporter
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