このページには、
映画『関心領域』のエンドロールをネタバレありでまとめています。
映画『関心領域』は、「意味が分かると怖い」と話題の映画です。
が、中でも、「最後が最も怖かった」と感じている人も多いようです。
それはいったいどういうことなのか。
エンドロール最後に映像があるのかどうかも、気になりますよね。
映画『関心領域』エンドロールネタバレ①曲中や最後に映像は出てくるのか
いいえ。
『関心領域』のエンドロール後に映像はありません。
▼参考元
How about those end credits? No, there’s no scene after The Zone of Interest end credits, only a parting barrage from Levi in the form of a discomfiting march, one last parade of orderly torment
https://midlifecrisiscrossover.com/
引用文献を探し当てた理由…
それは、管理人がエンドロールの終わりを最後まで見届けなかったからです。
見届けたい気持ちはあったのですが、
そうしなかった理由まず一つ目が、この後にすぐやりたいことがあった。
そして理由二つ目が、(この後絶対何もない)と確信した。
(あったら何か台無しになるものを感じた)
そして三つ目が…、
もしかしたら、無意識に早く映画館を出たくて仕方なかった…のかもしれません。
事項に続きます。
映画『関心領域』エンドロールネタバレ②最後が一番怖い、てどういうこと?
とにかく曲が不快です。
『関心領域』エンドロール曲を聴いた感想
『関心領域』のエンドロールと聞いて、一番に思い起こされるのは、
女性群による甲高い叫び声です。
エンドロールが始まると思わず(最後までこんな感じなのか)と思ってしまいました。
果たして曲と呼んでいいのか、
女性群の叫び声がずっと続いていたのが印象的です。
聴いているとなんだか不安を煽られます。
叫び声もそうでしょうし、不協和音の連続のであることもそうなのでしょうね。
心臓がドキドキしてきてしまって落ち着かなくなるので、
それで、エンドロール途中で席を立つ人が続出したのではないでしょうか。
きっと同じように感じた人は多いのではないかと思いますが、叫び声は、ホロコーストの犠牲者の魂の苦しみのように感じました。
ガス室から出られなくて、ずっとその暗くて狭い四角い空間の中にこだまし続けているかのような。
実際、ガス室に送られた人が亡くなるまでには、3~15分掛かったそうです。
そして亡くなったかどうかは、叫び声が聞こえなくなったかどうかで、判断することができたといいます。
彼らは、エンドロール分くらい(6分くらい)、叫び声を上げ続けたということですよね。
聞くのとはまるで比にならない苦しみが、彼らを襲い続けたのです。
なんなら、ちょっと意識ある状態で焼却炉に入れられてしまった方もいたそうです。
想像すれば想像する程に恐ろしくなりますが、いくら想像しようとも、彼らの本当の苦しみを理解することは不可能です。
不快な音響は本編でもありました。
が、それらはあくまで映画の中の登場人物に向けられているような気がしていました。
それがエンドロールでは、音量もあるせいか、まるで彼らの魂がすぐそこで苦しんでいるような、臨場感がありました。
「エンドロールが一番怖かった」という意見には共感せざるを得ません。
耳心地が良いとはいえず、ずっと聴いていたいとは思いません。
が、不思議と少しクセになってしまうような魅力があります。
それはきっと、今までかつて出会ったことのないようなサウンドだからなのでしょう。
それを聞くことでしか得られない何かがあるからなのだと思います。
実際に聞いてみるという方は、こちらから…
しかし、初めてであれば、1番最初は映画館で視聴することをオススメします。
映画『関心領域』エンドロールについてみんなの感想
ここからは、映画『関心領域』のエンドロールを聞いたみんなの感想を、いくつか紹介させて頂きます。
『関心領域』疲れていたのか、
X公式(https://x.com/VbXiqGBbW34vdTe/status/1794977485744181487)
中盤辺りまでは淡々とした内容だったので眠気で集中出来なかったですが、
エンドロールのあれで何かに取り憑かれそうな感覚になり退場後はしばらく外で空を眺めてないと気が可笑しくなりそうでした
こんなに早く映画館を離れたいと思うエンドロール初めてだった。
X公式(https://x.com/pattsuuuuuun/status/1797571196533539284)
視線を右に動かすのが怖かった。
映画館を出た後もしばらくは、聴こえる音全てに敏感になっていた。
観たことを後悔はしないけれど。
関心領域見てきたけど、全てを通してエンドロールが1番怖かったです。
X公式(https://x.com/k_iph9/status/1795820897196261659)
個人的に。
あと上映終わった後に、誰1人喋ってなかった。
それくらい衝撃作。
「関心領域」見ました。
X公式(https://x.com/soo_840/status/1798200890115178698)
細かい感想はまた後で呟くとして、これだけは。
リアルに見終わった後にトイレに直行して吐きました。
内容にあてられたのか、
エンドロールの音響が合わなかったのかは分からないけど、
とにかくエンドロール終わった直後から吐き気が止まらなくて速攻トイレにGOしました…
エンドロールの不快感と不安を煽る音楽も個人的に好きでニヤニヤしちゃった
X公式(https://x.com/69shadow69/status/1795784718786658498)
週末にエンディングクレジットの最後まで観覧してきたのですが、
YouTube公式(https://www.youtube.com/watch?v=e-FiwwrHZ68&ab_channel=StoryHub)
観客の半分がこの音楽を最後まで聴いていったんです。
印象的でした
私がこれまでの人生で聞いた中で最も恐ろしい音楽。
YouTube公式(https://www.youtube.com/watch?v=e-FiwwrHZ68&ab_channel=StoryHub)
しかし、映画の文脈の中では、ある種のカタルシスも感じられます。
背景で苦しんでいた人たち全員がついに視界に入り、
彼らが受けた不当な残虐行為と恐怖について声を上げることが許されたようなものだ。
私はいつもこの音楽を、
YouTube公式(https://www.youtube.com/watch?v=e-FiwwrHZ68&ab_channel=StoryHub)
ヘスが後戻りできない暗い叫び地獄へとどんどん螺旋階段を降りていくものだと解釈していました。
劇場でこれを聞いたとき、本当にパニック発作が起きるかと思いました。
YouTube公式(https://www.youtube.com/watch?v=e-FiwwrHZ68&ab_channel=StoryHub)
エンドロールを見終えたら気持ち悪くなって吐いてしまった人もいるというのは、ショッキングですよね。
「聞いていられなくて、早く席を立った」
という人が多かったことも印象的です。
しかし中には、
「エンドロール曲が大好きで、もう一度聞きたい」
という人も少数派ながらいました。
『関心領域』のエンドロール曲は、聴き手を選ぶ作品のようですね。
「エンドロールが終わって、劇場がこんなに静まり返っていたのは初めて」
といった感想を見てしまうと、途中で席を立ったことが少し惜しかったように感じられます。
そんな経験は確かに中々ないですからね。
エンディング曲のタイトルや作曲者他
作曲者
『関心領域』の音楽を担当し、オープニング曲やエンディング曲を手掛けたのは、イギリスの作曲家、 Mica Levi(ミカ・レヴィ)さんです。
1987年2月28日生まれで、映画公開当時(日本)37歳。
シンガーソングライターであり、プロデューサーでもあります。
タイトル
タイトルはリサーチしまくったのですが、見つかりませんでした。※分かり次第、追記します。
映画のサウンドトラックリストも、次のようになっています。
Soundtrack.Net(https://www.soundtrack.net/movie/the-zone-of-interest)
- 「中国のシュトラッセンセナーデ」
- 編曲:ミシガン大学音楽・演劇・舞踊学部の学生による演奏 オリオール・サンズの指揮 ルートヴィヒ・ザイデ作詞、アウシュビッツI男子オーケストラのメンバーによる編曲
リチャード・バーンバッハ有限会社とミシガン大学音楽・演劇・舞踊学部の許可を得て使用- 「ハイル・エウロパ」
- モスタル交響楽団による演奏
フランツ・フォン・ブロン作曲
X5 ミュージック・グループの許可を得て使用- 「おお、我がオーストリア」
- 演奏:インフィアトラー交響楽団
作曲:フランツ・フォン・スッペ
マーティン・ブルクシュタラーの厚意によりライセンス提供- 「サンビーム」
- ジョセフ・ウルフ作詞
ジョセフ・ウルフの音声録音は米国ホロコースト記念博物館提供- 「ティヴォリ=ルッチのワルツ 作品39(弦楽四重奏版)」
- 作曲:ヨハン・シュトラウス1世
演奏:ウィーン弦楽五重奏団
Dynamic Srl の厚意によりライセンス提供- 「ウィーンの森の物語」
- 演奏:セント・アンソニー・シビック・オーケストラ、指揮:キャロル・ジェンセン
作詞:ヨハン・シュトラウス2世、編曲:キャロル・ジェンセン
使用許諾:キャロル・ジェンセン&キース・マイナー- 「ヴェスタリン・マルシュ」
- ジュリアス・ゲロルド作詞、フリードリヒ・ディーゼンロート&ヘルマン・シュミット
編曲 ブージー&ホークス・ミュージック・パブリッシャーズ・リミテッド(コンコード傘下)発行
映画の中でだけ聴いてね、ということなのでしょうか。
解説
まずエンドロール曲のあの奇妙のような叫び声の正体ですが、
"様々な叫び声を出す歌手グループの音声を録音し、コラージュ(切り貼り)したものを、ゆっくりと徐々に音程を下げていったもの"
だそうです。
人間の声という原始的な音楽と、
現代のテクノロジーの融合によって創作された曲だったというわけでした。
とある研究結果によると、
人間は、叫び声とそうでない声を聞き分けることは得意なのだそうです。
しかし、それが本物か、偽物かどうかを見分けることは、苦手なのだそうです。
それで、
『関心領域』のエンドロール曲を聴いていると、
ずっと本物の苦痛の叫び声を聞いているような錯覚に陥ってしまい、
ドキドキしてしまうのかもしれませんね。
例えばアウシュヴィッツ強制収容所の隣で一夜を過ごして、
音に不安になって眠れなかった様子だったヘートヴィヒの母親は、
このような感覚だったのでしょうか。
本物を至近距離で耳にしていても尚無関心でいられたその他の家族(人間)の順応能力には、
改めて考えさせられるものがありますね。
参考文献:
https://www.latimes.com/entertainment-arts/movies/story/2023-12-12/composer-mica-levi-future-of-movies-zone-of-interest-under-the-skin-zola-interview
https://navymule9.sakura.ne.jp/Rudolf_Hoess.html
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